暮らしプラスわん

気になったトレンドをお届け。いつもの暮らしプラスわん。

流行の黒幕説も…ビル・ゲイツ氏、新型コロナ陰謀論の「いけにえ」に

【AFP=時事】新型コロナウイルスの流行が始まって以来、米マイクロソフトMicrosoft)の共同創業者で慈善活動に熱心なことで知られる富豪のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏を標的にした誤った主張が、インターネット上で増加している。

 

専門家らは、こうした流言飛語は新型ウイルス感染予防対策を妨げる可能性があると警告をしている。

 

陰謀論者らが作成した加工写真や偽ニュース記事の中には、ゲイツ氏が新型ウイルス流行の黒幕だと非難するものもある。


 世界保健機関(WHO)は、新型ウイルスによるパニックと混乱が巻き起こしたデマを「インフォデミック」と呼び、対処を続けている。

 

だが、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対策のために2億5000万ドル(約270億円)の寄付を約束したゲイツ氏は、このインフォデミックの最新の標的になってしまった。


 偽ニュースの研究とジャーナリスト向けの研修を提供する非営利団体「ファースト・ドラフト(First Draft)」の研究部門責任者ローリー・スミス(Rory Smith)氏は、「ビル・ゲイツ氏は常に、ある種の陰謀論者の標的になってきた」と語る。


 ゲイツ氏の「ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation)」は過去20年以上にわたり、開発途上国の医療向上のために数十億ドル(数千億円)を投じてきたが、同氏は「抽象的な『ブギーマン(子どもをさらうお化け)』のようなもの」になってしまったと話すのは、米ニューヨークのシラキュース大学(Syracuse University)でデジタル倫理を教えるホイットニー・フィリップス(Whitney Phillips)助教だ。


 ゲイツ氏がワクチン接種とマイクロチップによって「人口の15%を減らすこと」を望んでいると主張するユーチューブ(YouTube)動画は、200万回近く再生されている。


■新型ウイルス危機を利用?
 新型ウイルス危機が始まって以来、AFPのファクトチェック部門はフェイスブックFacebook)、ワッツアップ(WhatsApp)、インスタグラム(Instagram)などの媒体で広まっていた多数の「反ゲイツ」のうわさについて、誤りであることを証明してきた。これらのうわさは英語やフランス語、スペイン語ポーランド語、チェコ語などの多様な言語で広まっていた。


 米連邦捜査局(FBI)がバイオテロの容疑でゲイツ氏を逮捕したという主張や、アフリカの人々を毒殺しようとしている欧米諸国の陰謀を同氏が支持しているというものなど、いくつかのデマには共通点がある。一様に、ゲイツ氏が「人々を支配」したり、ワクチンで金もうけしたりするために、新型ウイルス危機を利用していると非難しているのだ。


 フィンランドヘルシンキ大学(University of Helsinki)で社会科学を研究するキンガ・ポリンチュクアレニウス(Kinga Polynczuk-Alenius)氏は大学のブログで、ゲイツ氏は表立ってドナルド・トランプDonald Trump米大統領を批判している他、ワクチンの開発支援もしていると指摘。これによって同氏は「テクノロジーと(医療)科学の交差によって生じた危機において、うってつけのいけにえ」になったと書いている。


 ゲイツ氏が陰謀論者らの犠牲になるのはこれが初めてではない。2015年にブラジルでジカウイルスが流行した際には、流行に対する責任があるとして複数の欧米諸国の有力者が非難されたが、この中にゲイツ氏も含まれていた。また、ネットで昔から人気があるうわさには、ゲイツ氏の正体は実はトカゲだったというものもある。

【翻訳編集】 AFPBB News

 

 

<関連記事>